3年ほどまえから、「Vivaldi(ヴィヴァルディ)」というブラウザを好んで使っている。おそらく多くの人にとって、Chromeより使いやすいブラウザだが、なぜかあまり知られていない。ブラウザはほぼ毎日使うのだし、心地よいと思えるものを使おうではないか。
どのブラウザを使おうか
読んでくれているあなたは、何のブラウザを使っているだろう? 大学でよく見かけるのはGoogle ChromeとMicrosoft Edge。
一番使っている人が多いのは、間違いなくChromeだ。ボクも長年お世話になった。
天下のGoogleが作っているし、皆が使っているから何かと安心だ。白く美しくシンプルなフラットデザイン。豊富なアプリや拡張機能。そこそこのスピード。使いやすさにも定評がある。
だが拡張機能を追加するほど、スピードは遅くなる。タブも散らかりやすい。かといって全部なくせばシンプルすぎるし、丸っこいデザインは個人的に愛着が湧かない。Chromeを使いつづけて5年、気付けば満足できなくなっていた。
一方、Windowsの標準ブラウザEdgeは、登場当時はChromeと比べて大きく劣っていたが、最近使う人が増えている気がする。シンプルかつ斬新なデザインが魅力だ。
Chromeに飽きたボクはEdgeに乗り換えた。しかし、1週間で飽きてしまった。拡張機能が少ないし、スピードが遅いのである。デザインは好きなのだけどなぁ……。致し方なくFirefoxも試したが、デザインを気に入らず。
※上記Edgeの感想は2018年11月のもの。2020年6月時点で、EdgeはChromium(後述)を取り入れて、大幅に改善されているらしい。ボクはVivaldiをメインで使っているので分からないが、今では拡張機能・スピードの問題は変わっているかもしれない。
そんなとき、Vivaldiに出会う。まだできたばかりの新しいブラウザ。驚くべきことに、Chromeより速く、Chromeより多機能で、Chromeを超える機能美のデザイン、何をとってもChromeより使いやすいという、とんでもないブラウザだった!
Vivaldiをオススメする理由
Chromeの機能をほぼすべて使える
何をとってもChromeより使いやすいなんて話、あるわけがないと思うかもしれない。しかしこれは紛れもない事実だ。
Vivaldiのレイアウトは、自分でカスタマイズもできるのだが、初期設定ではChromeそっくり。使い方もほぼChromeと一緒。さらにChromeと同じアプリや拡張機能を使える。これは元Chromeユーザーにとって嬉しい。
要はVivaldi≒Chromeなのである。いったいなぜ、ここまでChromeと似ているのか?
実はGoogle Chromeには、Chromiumという大元があって、それをベースにして作られている。これは誰でも使えるオープンソース・プロジェクトで、ソースコードが公開されている。そして、VivaldiもChromiumを使っていて、Google Chromeとほぼ同じ機能が備わっているのだ。
しかしこれではChromeと変わらない。Vivaldiが凄いのはここからだ。
Chromeより動作が軽い
ChromeからVivaldiに乗り換えるとすぐに分かった。動作が軽い。飛ぶようにサイトが表示される。
どうやってこのスピードを実現しているのかは謎だが、一度Vivaldiのスピードに慣れてしまうと、もう他のブラウザには戻れそうにない。
2019年ごろ、機能が増えたためか、またはブックマークを増やしすぎたのか、動作の重い時期もあった。今では使える機能も増えていきながら、それなりにスピードもある。バランスが保たれていて、ストレスフリーで使うことができる。
大量のブックマークをサッと見られる
時がたつほど増えていくもの、それがブックマークである。毎週末チェックするサイト、ときどき立ち寄るサイト、一時的によく見るサイト……。いずれにせよ、どうしても散らかってしまうし、あまり増えすぎると整理したり探すのが大変だ。
この常識を一掃するのがVivaldiのスピードダイヤル。
ブラウザを開くと、各サイトがフォルダ分けされ整然と並ぶ。一目で開くサイトを見分けられる。何行にもわたる、小さなブックマークの一覧とはおさらばである。
ちなみにフォルダは何階層でも作ることができる。スピードダイヤルに表示しないブックマーク一覧あり、他のブラウザと同じようにブックマークバーありと、機能性抜群だ。
ちょっとSNSを見るときに便利なWebパネル
さきほどのスクショを見れば、「これは使える!」と分かっていただけるだろう。 SNSを見るとき、調べ物をしながら記事を書くとき、自分のブログのレスポンシブ対応確認などで重宝している。ロケットの打上中継を見ながら、左側で関連ツイートを眺めるなんてことも。
何かと使えるメモ機能
先ほどのWebパネルと同じく、左サイドにメモ機能がある。2020年になって、全画面でワープロ的な編集もできるようになった。これが、かなり使える。読者諸君もWebサイトを見ていて、「ちょっとメモりたい!」という経験はあるはずだ。
英語の勉強で役立つマルチ画面
複数のサイトを同時に見たいとき、大活躍する。2つのサイトを上下、または左右、あるいは4つのサイトを同時に表示できる。
標準装備機能を書ききれない
その他、もう数えきれないほどの機能が標準装備されているのだが、ボクがよく使うのはこのあたりだろうか。
- お手軽なスクリーンショット
- 大量のタブを簡単にまとめられるタブスタッキング
- 再生中の動画を、別のページでも表示できるピクチャーインピクチャー(▼スクショ)
- 広告ブロッカー・トラッキング防止機能
ジェスチャー機能や色調変更、メール機能なんてものもある。
何でもカスタマイズできる
さて、ここまででも凄いのだが、ボクがVivaldiを好んで使う所以はここからである。
「こんなに機能はいらない、Simple is the best!」という方もいるだろう。そんな人のために、表示する機能、位置、色、背景画像、ほぼすべて自分仕様に変えられる。中には見ているサイトに合わせて、カメレオンのように色を変える機能も。やりたい放題である。
スマホアプリも最強だった
2019年、とうとうスマホアプリが登場した。最初は少々バグもあったが、2020年に入ってどんどん使いやすくなっている。スピードはもちろんだが、豊富な機能もPC版と遜色なく、同期もできる。
特に最近追加され驚いたのが、あらゆるサイトをダークモードで閲覧できる機能。いつかchrome拡張機能をスマホでも使えるようになったら実現しようと期待していたが、標準装備されてしまった!
Vivaldi、使ってみて。
あまり褒めすぎて、裏でVivaldiとつながっていそうな、胡散臭い記事になってしまった(笑)。そのくらいVivaldiに愛着をもっている。バージョン1に達するまえから使っているが(今はバージョン3)、どんどん使いやすくなっている。この3年、ほぼ不満はない。むしろ予想を超えた機能が追加され、アップデートをちょっとした楽しみにしている。
是非一度、使ってみてほしい! 目から鱗が落ちること、請け合いである。