マカオの路地をモンテの砦から見下ろす。年季のある建物がならび、日影になった狭い路地では、渋滞した車がミニチュアのように見えた。過密ぶりをうかがえる。
マカオの人口密度は世界一を誇る。珠江デルタをはさんで対岸にある香港の街とおなじように、高層アパートが連なって建つ景色から、その過密ぶりをうかがえる。
マカオ市街の坂の上から水平方向に目を向けると、集合体のような無数のアパートの部屋がせり出してならぶ光景が飛びこんでくる。入りくんだ構造のため、出入口や階数がわからない。
しかし香港と異なり、マカオに近代的な国際都市の空気感はない。人は多いものの、エネルギッシュさや商売っ気からはすこし距離がおかれ、落ちついた雰囲気を感じられる。建物のデザインやパステルカラーの色づかいも、現代建築味はない。ポルトガル植民地時代の名残と20世紀の中国の都市デザイン、亜熱帯気候の植物が融合し、独特の景観を生みだしている。再開発が進むかたわら、旧市街が隣接して残され、人々の生活と中世からつづく歴史がともに息づく。
香港に住み隣街マカオへ遊びに来ていたころの、懐かしさと旅気分が蘇ってきた。
ポルトガルの植民地だったマカオは、その名残と20世紀中国の都市デザイン、亜熱帯気候の植物が融合し、独特の景観を生みだしている。
路地を抜け唐突に現れる世界遺産「セント・ポール(聖ポール天主堂跡)」の姿は、いつ見ても圧巻である。
世界遺産「セント・ポール(聖ポール天主堂跡)」は、15世紀初頭にイエズス会によって建設された。19世紀初頭の火事で、いまは壁面のみが鎮座している。
「セント・ポール(聖ポール天主堂跡)」に近づくと、朽ちつつある精巧な彫刻が目を引く。まるでダンジョンの入口だ。