路地を抜けて唐突に現れるセント・ポール

マカオ路地裏ヒストリア


マカオの人口密度は世界一を誇る。珠江デルタをはさんで対岸にある香港の街とおなじように、高層アパートが連なって建つ景色から、その過密ぶりをうかがえる。

 しかし香港と異なり、マカオに近代的な国際都市の空気感はない。人は多いものの、エネルギッシュさや商売っ気からはすこし距離がおかれ、落ちついた雰囲気を感じられる。建物のデザインやパステルカラーの色づかいも、現代建築味はない。ポルトガル植民地時代の名残と20世紀の中国の都市デザイン、亜熱帯気候の植物が融合し、独特の景観を生みだしている。再開発が進むかたわら、旧市街が隣接して残され、人々の生活と中世からつづく歴史がともに息づく。

 香港に住み隣街マカオへ遊びに来ていたころの、懐かしさと旅気分が蘇ってきた。