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先日、伊豆大島を訪れた際、東海汽船の「さるびあ丸」に乗船した。

伊豆大島の景色も去ることながら、意外にも、船から撮った景色が良かった。
東京湾の夜景、海から眺める赤い岩肌、夕日や月と行き交う船のツーショット……

なかなかフォトジェニックな船旅だったので、時系列に写真を並べ、まとめておく。

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「さるびあ丸」はどんな船?

写真の前に、簡単に「さるびあ丸」を紹介しよう。

「さるびあ丸」は東海汽船の大型客船で、都心と東京近海の島々を結ぶ定期航路で活躍している。
乗船したのは2回。東京-伊豆大島の行き帰りだ。

山手線の浜松町駅から徒歩約15分にある、竹芝ふ頭を出港。

船といえば、小さな小さな南極観測船「宗谷」を見慣れているので、かなり大きく見える。南極に行かないのにこの大きさなのか?(笑)

関連記事:初代南極観測船「宗谷」進水80周年

伊豆大島は東京から近く、東京湾を抜けてすぐのところにある。島自体も東京都管轄だ。だが、たどり着くには意外と時間がかかる。往路が8時間、復路は4時間。
東京湾は船の往来が多いため速度制限がある。加えて、往路は夜10時出港ということもあり、低速で進んで睡眠を取れるようにする計らいもあるようだ。朝2時に着いて港で困り果てるのも嫌だしなぁ。

船内はこんな感じ。
船室が等級で分かれており、窓やベッド付きの個室もあれば、椅子だけのチケットもある。けっこう差があるようだ。

その他、食堂があったりもする。

東京湾から見る都心の夜景

では、船上から撮った写真を時系列に並べてみる。まずは東京湾の夜景から。

出発してすぐに、ひとつめのハイライト。レインボーブリッジをくぐる。
少し離れると、東京タワーとレインボーブリッジを同時に1枚に収められる。

00:15あたり、船上からレインボーブリッジを眺めるシーンがある。

ちなみに、新海誠監督が制作中のアニメ『天気の子』の予告映像で、船上からレインボーブリッジを眺めている描写がある。甲板がすごく「さるびあ丸」と似ている。乗る前に予告映像が出ていたら、同じ構図で撮っていたのだけれどなぁ。

船のスピードは結構速く、デッキでの撮影は寒くてしょうがない。

羽田空港D滑走路の脇を抜ける。誘導灯の灯りは綺麗だ。間近で見る飛行機の着陸も大迫力だった。しかし暗すぎて撮るのが難しい。これは実際に見てもらいたいところ。

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近未来を感じる横浜の夜景

日付が変わる頃、横浜の大桟橋に到着。
青白い照明が近未来感を醸しだしている。『スター・トレック』に出てくる宇宙船の港と大差ない。こんなにカッコよかったっけ?

横浜の街自体、全体的に青っぽい光が多いのかな。都心と比べると色合いが違う。

今度は横浜ベイブリッジをくぐる。

しばらくすると貨物用の港が見えてきて、夜景の色が青からオレンジに変わった。さっきまで近未来的だったのに、急にアンティーク感ある風景に。

夜の港っていいなあ。人間の活動を感じる。
このあたりで日付が変わったので、床に就いた。

海から見るジオパーク 伊豆大島

翌朝6時。

起きて甲板に上がる。昨夜の東京湾と打って変わって、見渡すかぎり海が広がっていた。「全部海だ!」と少し興奮する。

ところが、うしろを振りむくと……ドーン!
すぐ目の前に、視界に収まりきらない影があった(▲写真は4枚をパノラマ合成している)。伊豆大島だ。デカっ!
まだ薄暗いなかで浮かび上がる大島は、なかなか壮観な眺めだ。

上陸したのは、島の北側にある岡田港。

いきなり断崖である。さすがジオパークだ。
今の大島火山の地下には、さらに古い火山が3つも隠れているらしい。そのひとつ、約100万年前に活動していた岡田火山の一部が、断崖となって見えているのだとか。

さて、ジオパークの写真も山ほどあるのだが、それはまた別の機会に紹介しよう。今回は船旅がメインなので。ここからは帰りに撮った写真だ。

帰りは島の西側にある、元町港から出港。波の具合で、日によって港が変わるそうだ。

まだ太陽が出ていて景色がよく分かる。
同じ港をあとから出港したジェット船が、難なく颯爽と追い抜いていった……。

数日前にチャリで訪れた赤禿(あかっぱげ)。なるほど、近くで見てもそうだったが、海から見ると周囲も全部赤かったことがよく分かる。

このくっきりとした火山堆積物の地層! 最高だ。

ゴールデンアワーの東京湾

さて、大島を離れるとしばらくは海ばかりなので、ちょっとひと眠り。気付けば夕焼けに染まる東京湾内だ。
ここからが最高にフォトジェニックだった。

この船はどこへ向かうのだろうか。夕日をバックにシルエットを撮ると、旅している雰囲気が出て良い。風も心地よかった。

それにしても、東京湾はひっきりなしに船が行き交っていて、飽きることがない。

もうすぐ旅が終わる。

夢中で船を撮っていると、日の入り前に月が上ってきた。さらに旅行感あふれる非日常的な風景に。

何かのポスターにできそうな一枚が撮れた。
ここは本当に東京だろうか。青春18きっぷの広告に出てきそうだ(笑)。

途中で気になるものを見た。
向かっている東京方面の空が、まわりと比べて明らかに茶色いのだ。
この日に砂塵嵐があったわけでも、スモッグがあったわけでもない。たぶん東京の空気の汚れだろう。高校時代、ボクの座席は都心の校舎最上階窓側だったのだが、よく下のほうにこんな茶色い空気の層が見えていた。
目に見える形で空気の汚れが分かると、とても帰りたくなくなる。しかし船は止まらない。ダメだ、行ってはダメだ……!という心の中の叫びを感じる(笑)。
冗談はともかく、これは問題だと思う。

ブルーアワーの東京湾

洋上に浮かぶ城。東京アクアラインの「海ほたる」だ。実際に見たのは初めてだった。
日本のモンサンミシェル、というのは誇張しすぎだが、まさしく海に浮かぶ城というのがふさわしい景色。

いつの間にか完全に日が暮れた。

月夜の海を疾走する。反射がきれいだ。
そうこうしているうちに、あっという間に竹芝に着いてしまった。

伊豆大島の写真は数あれど、船旅の景色を撮る人は少ないみたいだ。
ボーっと海を眺めていると、思ったよりシャッターチャンスはたくさんある。ただ並べただけで、まとまりがなくなってしまったが、見返すと予想以上に良い写真が多いと思う。
これから船に乗る方、是非、甲板でカメラ片手にボーっとしてみては? オススメです。

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