初代南極観測船 宗谷
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実は『よりもい』に登場した「宗谷」

今放送中のアニメ『宇宙よりも遠い場所』(よりもい)、みんな見ているだろうか?

ボクは数年ほどまえから南極に興味があって、いつもアニメは見ないけれど、今回は見ている。

そんな空前の南極ブーム(?)のなかで、ひとつ大きなイベントがあったので行ってきた。

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2月16日。初代南極観測船「宗谷」の進水80周年記念日だったんです!

タロとジロの話や、幻の流星群「ほうおう座流星群」の話は、ご存知の方もいるだろう。

これがその舞台となった船だ。

奇跡の船、と呼ばれているんだとか。

進水80周年の話は、1週間ほどまえに船の科学館のツイートで知った。

船の科学館から速報です!
2月16日は、“宗谷”が進水して80年目の記念日です!
これを記念して、当日は宗谷を「満船飾」で飾るほか、ご乗船された方先着80名様に「素敵な記念品」をプレゼントさせて頂きます!
今年は宗谷生誕80周年を記念して数々の記念事業を計画しておりますので、お楽しみに! pic.twitter.com/fdi0ToBhTn

— 船の科学館 (@funenokagakukan) 2018年2月9日

たぶんアニメの影響でものすごい人だろう。

朝イチで行っても先着80名に入れるかどうか・・・でも、行くしかない!

と、よくわからないけれど自分にいいきかせて、朝9時前に行った。

ところが、20人ほどしかいなくて拍子抜け。

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念願の先着80名限定の記念品をゲットしたぜ!

かなり詳しいパンフレットやシール、バッジなど。

でも、なんだか意気込んで行ったのに、ちょっとさびしい。

じつはアニメの中でも「宗谷」が登場しているのだけれど、みんな「しらせ」と「ペンギン饅頭号」しか知らないみたいだ。

第3話、初めて白石結月(フォローバックが止まらない子)が登場する回で、作戦会議中の小淵沢報瀬宅に飾られている船の模型が実は「宗谷」。

「PL107」の番号が見える。

ちょっと形が本物とちがう気もするけれど、こんな形の時期もあったのかな?

それにしても、よくできたアニメだな。

運が良すぎる「宗谷」の歴史

ところでこの船、かなり数奇な運命をたどったために、80年たった今でも人気があって一般公開されている。

あまりにもめちゃくちゃな船歴を、ちょっとだけかいつまんで見てみよう。

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「宗谷」が進水したのは80年前の1938年、ソ連に輸出する耐氷型の貨物船としてだった。

そう、最初は観測船じゃなくて貨物船だった!

その後、いろいろあってソ連に輸出されず、結局日本の貨物船になる。

(のちに宗谷購入問題は大きな裁判になり、裁判中に満州の関東軍とソ連軍が衝突したノモンハン事件が発生したり・・・ 歴史だなあ)

1940年、大日本帝国海軍の特務艦になって、サイパンやラバウル、ガダルカナルなど南方方面で活躍する。

ここで大事なのは、「宗谷」は戦艦ではないってことだ。なのに戦時中、次々と修羅場を切り抜ける。

たとえば1942年、ミッドウェー作戦のためミッドウェーに向かっていたところ、B-17九機と交戦したのに被害なし

1943年、敵の潜水艦から魚雷攻撃を受けるも不発。逆に爆雷で潜水艦を撃沈してしまう。

同年、アメリカの潜水艦「シードラゴン」から雷撃を受けるも、またもや被害なし

1944年、トラック島空襲に巻き込まれて座礁し、総員退艦。この空襲で艦船41隻が沈没、9隻が損傷した。ところが二日後、潮が満ちて漂流していたところを発見され、ふたたび活躍する。

1945年、アメリカの潜水艦「パーチー」から雷撃を受け、周囲の艦が沈没したりするしたが、「宗谷」のみ雷撃をかわし爆雷で反撃、「パーチー」に損害を与えて撃退。

同年、イギリスの機動部隊が迫るなか、霧のおかげで逃げ切る

これ以外にも、一緒にいる船が被弾したのに「宗谷」は無傷、というようなことがたくさんあったらしい。

もう一度言っておくけれど、「宗谷」は戦艦じゃない!

大した装備もないのに、歴史の教科書に載っているような激戦をいくつもくぐり抜けてきたのは、たまたま運が良かったから。

意味がわからん。

これだけでもう十分なのに、「宗谷」の強運が発揮されるのはここからだ。

まず戦後には、引き揚げ船として1万9000人を故国へ帰した

それから、海上保安庁の灯台に補給をする船になり、「海のサンタクロース」と呼ばれるようになる

1953年、日本に返還された奄美大島へ現金9億円を輸送

そして、クライマックス。

1956年、その強運の強さからとうとう南極観測船に使われるようになり、翌年、当時は接岸不可能と言われていたオングル島付近への接岸に成功してしまう

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で、今の日本の南極観測の拠点、昭和基地を建設。

それからは有名なタロとジロの話とかもあって(詳しくは後で)、1962年まで南極観測船を続けた。

さらに活躍はつづき、「北の守り神」とよばれる巡視船になって、海難救助の第一線へ。

1978年にやっと退役して、今は「奇跡の船」として保存艦としてお台場にある。

もうね、なんなの、この船? すごすぎる。

船内

もはや歴史そのものといってもいい「宗谷」だが、南極観測時の姿で船内が公開されていて、その歴史を実際に感じることができる。

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乗ってすぐにペンギンがお出迎え。

当時からあったのかな?

どうも。

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当直について書かれた黒板があったり。

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退役した昭和53年10月2日に書かれた落書き。

“偉大な宗谷よ さようなら いつの日か又逢いに来る”

ボクが生まれるずっとまえ。

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船内にある展示。

左が「宗谷」、右が今の南極観測に使われている砕氷艦「(二代目)しらせ」。

見てわかるとおり、「宗谷」ってすごく小さい。

よくこんな船で南極まで行ったよなあ、と感心してしまう。

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食器棚。船が揺れても落ちないようにか、ストッパーがついている。

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廊下はかなり狭い。ストレスたまるだろうな。

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そして天井も低い。

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南極に行く船だけど、赤道をとおるから暑さと戦うためにアイスクリームフリーザーが積まれている。

ちなみに、昭和基地にも数年前にアイスクリームフリーザーがおかれたそう。

そっちはなんでだか、知らん(笑)。

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左から、樺太犬のタロとジロ。

第二次越冬隊のときに悪天候で南極に置いてけぼりにされながらも、1年間生きのび、第三次越冬隊が昭和基地で再会した話で有名になった。

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この雰囲気、なかなかいいとおもう。おしゃれ。

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80周年の今だから見られる掲示だ。おめでとう。

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通信室。工学部のボクはこういうごちゃごちゃした感じ、すごく好きだ。

まるでアポロ時代の宇宙船のようじゃないか。

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艦橋からの眺め。これはいい!

そして、満船飾!

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さりげなく貼ってあるのだけれど、62度傾くってヤバいよな?

壁が天井になったってことだ。

これは経験してみないと想像がつかない。

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この煙突が好き。星型のマークが青色に映えてかっこいい。

南極の氷の海でこれを見られたら最高だろうなぁ。

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なんとなくお祝いって感じだ。

ちなみにここはヘリポート。

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小さいのにホント、盛りだくさんの船だ。

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このオレンジの船体、かっこいいなあ。

以前から何度も「南極に行きたい」とツイートしているけれど、もう行きたくてたまらなくなってしまう。

お台場で無料で公開されています。

ぜひ一度おとずれてみてはいかが?

オマケ 船の科学館

「宗谷」のすぐ横には「船の科学館」がある(じつは「宗谷」は展示のひとつなのだ)。

おとずれたことがなかったので行ってみた。が・・・

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あれ・・・休館。

しかも、7年もまえから。

そうはいっても、屋外展示は見られるので行ってみると・・・

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ん・・・? なにコレ?

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説明がない・・・

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あら・・・

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別館はちゃんとやってました。

企画展とかは今もやってるみたい。

でもなあ、本館もなんとか再開してくれないかなあ。

ちなみに、近くにはユニコーンガンダムがいる。

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あと、日本科学未来館も。

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南極大陸!!!

以上、オマケでした。

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