NASAやJAXAの収蔵品がかき集められた『宇宙博2014』は、宇宙好きにとって、貴重な実物を目にできる胸踊る体験だった。本や映画で見たことのある部品や、開発現場でないと見られないであろう展示物が並んでいた。


なかでも興味深いのは、宇宙開発の歴史的遺産が一同に会し、宇宙開発の変遷をたどれたことにある。
宇宙開発黎明期、試行錯誤で作り上げたのであろう米国初の有人宇宙船マーキュリーは驚くほど小さく、船内も散らかって見える。それがジェミニ宇宙船になると明らかに改善が施され、2人乗りになる。大型化したが、それでもまだコックピットは狭い。そして月面着陸を果たしたアポロ宇宙船になると、部屋と呼べるくらいには広くなり、洗練された機能美を感じられるようになってくる。






宇宙服も宇宙船と同様、進歩が見られる。マーキュリー計画では潜水服のような銀ピカであり、古いSFコミックにでてきそうなデザインをしている。しかしアポロ計画では白い生地になり、各種ホースの接続がわかりやすいよう色分けされ、広い視野を確保できるヘルメット付きになった。
マーキュリー計画による米国初の有人宇宙飛行は1961年のこと。アポロ11号の月面着陸は、そのわずか8年後の1969年である。恐るべき進歩を見てとれる。工学と論理を極めれば、短期間でここまでできるという先例を、実体を持って感じられた。



