初めて気象衛星「ひまわり8号」が撮った地球の写真を見たときは新鮮な感覚だった。あまりにも細かく、美しく、バラエティに富んだ姿は飽きることがない。今では↓のサイトで最新画像を見ることができる。
Himawari-8 Real-time Web – NICT
薄い水色の水平線、日光を反射する海面、赤茶けたオーストラリアの砂漠、重なった雲の繊細な動き・・・。宇宙飛行士が窓に釘付けになるのも納得だ。
で、ふと見ていて思った。これをPCの壁紙にできないか? 『STAR TREK』の宇宙船内みたいで、カッコよさそうじゃないか。
いまの地球を壁紙にしよう
同じことを考える人は世界中にいるようで、すでにソフトウェアが作られていた。Macにもそうしたアプリがあるようだが、今回はWindowsアプリ「Earth Wallpaper Changer」を使う。
以前、このページでは「Live Earth: Pacific」というアプリを紹介していたが、最近リアルタイムの写真が更新されなくなった。「Earth Wallpaper Changer」のほうが画質もよいので、こちらをオススメする。
- アプリを入れる
まずはアプリをインストールしよう。↓のサイトを開く、または Microsoft Store のアプリで検索して、「Earth Wallpaper Changer」を入手・インストールする。
Earth Wallpaper Changer を入手 – Microsoft Store ja-JP - アプリを起動する
インストールが終わり、起動すると、地球の写真が表示される。右上の「︙」から「Settings」を開こう。 - 壁紙を設定する
「Automatically update desktop wallpaper(デスクトップ壁紙を自動更新する)」を「enabled」にする。壁紙の更新頻度も「Update Frequency」から変更できる。 - 完了
デスクトップを見て、最新の地球の写真が表示されていれば完了。
※右上の時刻は、「rainmeter」という別のソフトウェアで表示している。
地球の壁紙を“観察して”楽しむ
地球のリアルタイム壁紙は、ただカッコいいだけじゃなく、いろいろ“観察して”興味深く楽しめる。おわりに、いくつかボクの個人的な楽しみ方を紹介してみる。
昼・夜が近づいてくる様子を見る
まずは地球の自転。「ひまわり8号」は静止衛星なので、地球がまわる様子を見ることはできない。常に日本やオーストラリアが映し出される。
ただ時間とともに、太平洋上から昼や夜がやってくるのを見ることができる。室内で作業しているとき、日本に夜が近づくのを見て、少し外に夕日でも見に行こうと思ったりする。ふつうに暮らしていると忘れがちだが、“夜になる”というのは地球の影に入ることなんだなあと実感できる。
あと、視覚的に夜が迫ってきたり日が変わろうとしていると感じられるので、デジタル時計の数字を見るより時間感覚がつく。なかなか有効だ。インドが夜になるまえに、大学のレポートを提出しなきゃいけないとか(笑)。
雲から天気を予想する
幾重にも重なる雲の動きを見てもおもしろい。日本近辺ではたいてい西から東に雲が移動して、天気も変わっていく。自分が住んでいる場所の西の雲を見れば、少し天気を予想できる。地球惑星専攻や天気予報士の方に及びはしまいが。
梅雨前線や高気圧・低気圧の位置も分かって楽しい。秋になれば台風が発達し目をつくりながら、日本へ接近する様子も観察できる。
自然現象を観察する
ときどきおこる大きな自然現象を、リアルタイムで観察できる。
最たるものは日食だろう。地球では月が太陽を隠す現象だが、宇宙から見ると地球に月の影が落ちているように見える。
さらにオーストラリアで干ばつが起きると、赤茶けた砂漠がより一層赤くなる(気がする)。ボクは見たことはないのだが、山火事や火山噴火による噴煙も見えるらしい。
実生活に役立つかもしれないものとしては、大陸から海を越えて飛んでゆく、黄砂の黄色っぽい帯も見られる。