少し前にNikon D3400を買った話をした。
使い方に慣れてきたので、そろそろレビューをまとめておく。
CanonからNikonに乗り換えたワケ
前にも書いたけど、今回一眼レフを買い替えた理由は、愛用機Canon EOS kiss x5が壊れたから。
シャッター回数の寿命は大きく超えていたし、5年間ほぼ毎日使い倒した。
初めての一眼レフだったけれど非常に使い勝手が良かったので、使い始めの頃から納得のいく写真がたくさん残っている。
もし、また同じ予算でCanonのカメラを買うとしたら、間違いなくkiss x5を買いますよ。
そのくらい素晴らしいカメラだった。
ところが、ボクはNikonに乗り換えた。
ウオォォォォォーーーー! ブワアァァァァーーァァーーー!!! ヌゥオォォォォォッッッッーーーーーー! 六万三千円がぁぁぁぁぁ!
※本日付けでキヤノン党に離党届を提出しました。お世話になりました。 pic.twitter.com/1JwoXbpnwQ
— アロー (@shudooooooon) 2017年11月29日
Nikonにした理由は3つ。
1つ目 堅実な設計
ボクが撮る写真は基本、風景写真。
動いている物体に瞬時にピントを合わせるAF機能が売りのCanonよりも、フィールドに出ても堅実な設計で壊れにくいNikonの方が安心できる。
これまでNikonのカメラはほとんど触ったことがなかったのだが、実際に触ってみて驚いた。
多少重い代わり、しっかりとした設計。
個人的にカメラは重いほうが持っている感覚があって使いやすい。
最近のカメラは軽量化しすぎてどうも性に合わないのだ。
そうは言っても、D3400もX5より多分軽いけど。
Nikonはレンズを回すにしてもCanonのカメラよりずっと重く、それなりに力を入れて回す。
フィールドでは打ってつけの頑丈さだ。
2つ目 暗色の美しさと繊細さ
写真の色合いがNikonのほうが自分好みだった。
Canonは大衆受けするカラフルで明るい色合いと言われるが、確かにその通りで、空を撮ると眼で見たものよりカラフルだし、白っぽいものは本当に綺麗に写る。
上の写真でも明るい色の桜の花はきれいに写っている。
それに対し、少し暗い背景は明色に比べるとザラザラしている気がする。
僕が好んで撮るのは天体写真だったり、黄昏時の光の陰影だったりする。
使って比べて思うのはNikonのほうが暗い色が美しく写ること。
ザラザラがCanonよりも少ない。
夜の帳が下りる頃の空の色の微かなグラデーションも、見事に写すことができる。
そして、CanonよりNikonのほうが繊細な写真を撮れる(気がする)。
広告などに向くのはCanonだが、ネイチャー写真や報道写真にはNikonのほうが良いという話は本当だった。
3つ目 宇宙からの写真
これは完全にボクの自己満足でもあるのだが、NASAがたくさん宇宙に持っていってるのはNikonのカメラだから。
半年ほど前、JAXAの方から聞いて初めて知ったのだが、NASAはアポロ計画の時代にはNikonのカメラを宇宙で使っていたらしい。
それを聞いて調べてみると、アポロ15号以降、本当に数多くの歴代の宇宙計画でNikonのカメラが採用されているのだ。
今では宇宙飛行士がISS(国際宇宙ステーション)で店頭に販売されているカメラを普通に使っているらしい。
そのひとつに採用されたと、少し前にSONYのカメラが大々的に宣伝されていたが、Nikonは人知れず昔から大量のカメラを宇宙に送っていたワケ。
Nikon、なんで宣伝しない!?
とにかくISSからの地球の映像や写真を見れば分かるが、美しく素晴らしい景色が繊細に記録されている。
まあ、これを見たらNikonに興味が湧かないわけないじゃん?
なんだかNikonの回し者みたいな口調だけど(笑)。
なぜD3400?
さて、会社がNikonと決まったところで、次は機種をどれにするかが問題。
Nikonの機種に関しては全然知らなかったから、ひとまずtwitterで聞いてみた。
予算5~7万円台(バイトではそんなに貯まりません)、Nikon、一眼レフ、天体写真・風景写真。
そこでオススメされた機種がD3300、D3400、D5500、D5600。
特徴をおおまかに表にしてみる。
※細かな特徴についてはご自分でご確認ください。この表はあくまで個人的に作ったもので、合っている保証はありません。
D3300 | D3400 | D5500 | D5600 | |
値段 | 5~6万円台 | 6万円台 | 8万円台 | 8~9万円台 |
フォーカスポイント | 11 | 11 | 39 | 39 |
モニター | 固定 | 固定 | バリアングル | バリアングル |
最大ISO感度 | 12800 | 25600 | 25600 | 25600 |
bluetooth転送 | 不可 | 可 | 不可 | 可 |
wifi | なし | なし | あり | あり |
値段はダブルズームキット(望遠と普通の2つのレンズ付き)で考えている。
これを見ると予算が許すのはD3300かD3400である。
この2つの大きな差はISO感度。
D3400ではかなり高感度でもノイズが少なく大丈夫という話が多かった。
さらに少し予算を増やせたとしてD5500、D5600も比較する。
フォーカスポイントは多いが、これはAFでの話。
MFで撮ることが多いボクには関係ない。
風景や天体写真で重要になってくるISO感度はD3400と同じだ。
つまり、ボクにとって安いD3400でも、値段の高いD5500、D5600でも撮れる写真は対して変わらない。
こうしてみると、あと関係してきそうなのはbluetoothによる写真転送機能とバリアングルモニター。
写真転送はSNSにすぐに載せられるように、ということらしい。
なくても気にはしないが、twitterもinstagramも使っているボクにはなんともありがたい機能。
こうしてD3400とD5600に絞られる。
残るはバリアングルモニター。
バリアングルは天体写真を撮る上では捨てがたい機能だ。
しかし、そのために2万もかけるか?
学生には負担が大きすぎる。
それなら這いつくばったり地べたに寝転んだりするほうがマシだ。
決定。D3400。
実機を見に行く暇はなかったので、ネットでポチった。
普段ブックマークをクリックするときと同じ感触で、バイトで貯めた6万3000円が一瞬にして消え去った。
恐ろしや。
で、これがあとで大問題を引き起こし、後悔することになった。
1つだけ見落としていた重大な欠点
早速、D3400が無事に届いて1週間後に星空の下でテスト撮影してみた。
ここで、それまで全く気付かなかった超重要な欠点に気付く。
ケーブルレリーズを挿すところがない!
そんなカメラあるわけないよなあ?
と、カメラの表面を撫でまわった。ない。
なんでレリーズ挿せないんだよ……
インターバル機能がないD3400でも、レリーズがあることを念頭に感度がいいからと選んだのだ。
想定外とはまさにこのこと。
しかも、問題はさらに。
致し方なく赤外線リモコンを購入しようと調べたところ、ボタンが一つ付いているだけ。
インターバルタイマーは付いていない。
これではタイムラプスができない。
そして最悪なことに、D3400に使えるのはこのリモコンだけなのである。
代替品も見つからない。
ああ……
6万3000円よ、いづこへ……
しかしちゃんと、解決策を見つけたからこうして記録に残しているんだな。
長くなるからつづきは次回。